LEARNING ENGLISH, Oxford Reading Tree

【ORT Level 1+】#44 In the Tent のお話。

#44 In the Tent

どんなに英語を学習をしても、うまく成果が見えず「何をしていいかわからない」という気持ちになったことはありませんか。読めば読むほど英語が身に付く英語多読は、そんなあなたの悩みを解決します。今回は、Oxford Reading Tree の In the Tent をご紹介をします。

In the Tent 基本情報


#45 In the Tent book
Oxford Reading “ In the Tent ”より
ブックバンド: ピンク 
レベル:Biff, Chip and Kipper Level 1+ Decode and Develop
ページ数:12 pages
語数:55 words
テーマ:一般動詞の過去形 形容詞
フォニックス:
時間:約2分
主人公:リー キッパー
登場人物:シェン

🔖ブックバンドについて…イギリスの学校では、本のレベルを表すためにブックバンドが使われています。ORTの絵本には、それぞれの絵本の裏にブックバンドのカラーをつけることで、絵本のレベルが分かるようになっています。

In the Tent あらすじ

キッパーはリーのお家で、テントの組み立てを始めました。リーのおじいちゃんに「シェン」に手伝ってもらいながら、庭で上手に組み立てます。完成してテントの中で楽しんでいると、雨が降り出しました。おじいちゃんは、急いで出るようにうながします。キッパーたちはどうやって遊んだのかな。

文法内容

文法内容:一般動詞の過去形 形容詞
文法レベル:中1~高1レベル 英検4~2級

重要単語

✔️表紙の裏側に記載されている重要単語の語数です。

語数 : 22 words

英語品詞日本語
got
ガッ(ト)
動詞 (過去形)なった
wet
ウェッ(ト)
形容詞・動詞ぬれた・をぬらす
tent
テン(ト)
名詞テント
run
動詞走る
cold
コールド
形容詞寒い

ojachanのBOOKレビュー★


総合    ★★★☆☆

面白さ   ★★☆☆

学習効果  ★★★☆

難易度   ★★★★

知識関心  ★★★☆☆

異文化理解 ★★☆☆

面白さ・・・ストーリーの意外性や内容の面白さを評価

学習効果・・・文法や語彙、表現について学べ実際に使えそうかを評価

難易度・・・Oxfordが想定する対象年齢と初級英語学習者が感じる難易度を評価

知識関心・・・科学的な好奇心や興味関心を向上するような内容かを評価

異文化理解・・・イギリスと日本の文化的な違いを学べたかを評価

すべての評価は、ojachan の個人的な見解に基づきます。

ojachanの感想

今回は、リーのお家でテント🏕で遊ぶお話です。年が明けまして、久しぶりに Oxford Reading Tree📙 を手に取りました。楽しみに表紙を見てみると、「誰…?」なんだか、知らない子がいる🙊!!!場所もキャラクターも新しくて、新鮮な気持ち✨で読めました。

シナリオは、前回のトランポリンと少しかぶる感じです。繰り返し学習するためかもしれません。

文法的には一般動詞の過去形で統一されています。【 had fun 】【 got cold 】など、いろんな形容詞の使い方が再登場で、自分の気持ちを英語で表現する方法を学ぶことができます。

今回は、ニック・ショーン(Nick Schon)さんのイラストとポール・シプトン(Paul Shipton)さんの脚本でした。キッパーはけっこう丸顔😀に描かれています。

レベル: Biff, Chip and Kipper Level 1+ Decode and Develop

絵本の冊数:1冊

著者:Roderick Hunt / Alex Brychta

出版:Oxford University Press, USA (2012/4/4)

キーフレーズと文法解説


✔️絵本に合わせた意訳をしています。

1. put + up の色んな表現

We can put it up
僕たち(テントを)張れるよ。

この【 put O up 】は、「Oを張る」という意味になります。この熟語は、英検2級レベル、高校1年生くらいで登場するので、初心の英語学習者にはかなり難しいかもしれないですね。

現在形(原形)過去形過去分詞
put
プッ(ト)
put
プッ(ト)
put
プッ(ト)

【put】の基本的な意味は、「~を置く」という意味ですが、【 put + up 】を組み合わせることによって、たくさんの表現ができますよ。

put up in the tent

⭐️…重要語句&入試頻出

⭐️put up at/in (場所) stay (場所)に泊まる

We put up at this hotel tonight.
私たちは今夜このホテルに泊まりました

⭐️put up (物事)raise (物事)を上げる

Put your hands up!
をあげろ

⭐️put up (物事)pitch・open (物事)を張る・ (物事)を開く

Can you put up the umbrella?
傘をさしてくれませんか?

put your feet uprelax 休む /(足を台などに上げて)リラックスする

Why don’t you go home and put your feet up?
帰って休んだら?

💡MEMO
「足」は、単数→foot 複数→feet

put (物) up /put up (物)build (物)を建てる / (物)を築く

We’re planning to put an hotel up in front of the station.
私たちは駅の前にホテルを建てる予定です。

⭐️put up for (職)stand for (職)に立候補する

He put up for the president.
彼は大統領に立候補した

put (人) up to (事) tempt 人をそそのかして(事)をさせる

Malfoy put Crabbe and Goyle up evil.
マルフォイは悪事を働くようにクラッブとゴイルをそそのかした

⭐️put up with (物事/人)endure (物事/人)を我慢する・耐える

I find it difficult to get up early in this morning, so I have to put up with breakfast.
朝早く起きるのは難しそうだから、朝食を我慢しなきゃ。
(2011年大学入試センター試験)

このように混乱しやすいイディオムを覚えるときは、そのイディオムだけでなく、例文ごと覚えて使ってみるように心がけることで英語が身につきますよ。

2. 天気や時の it は何で訳さないの?

It got cold.
寒くなってきた。

テストで「それは寒くなりました。」と書いて、バツになった人もいるのではないでしょうか。この【 it 】は、非人称のit(ひにんしょうのイット)と呼ばれ「それは」と訳してはいけません。なぜなら、この【 it 】は「無意味」だからです。

ですので、主語を省略して「寒くなりました。」と訳すのが正解です。

非人称のit in the tent

何でそんな余計なことするの?

OJA-sensei
OJA-sensei

そうですよね。私も「無意味」って言われても、
納得いかない気持ちがよくわかります。

ここでは教科書通りの理由にプラスして、私なりに説明します。

理由①|「何か」の代わりをしてる

この場合の主語についてもう少し深く考えてみましょう。

OJA-sensei
OJA-sensei

この【 it 】って何のことだと思いますか?

「空、天気、温度」とか・・・?

そう!あなたのことではありませんね。もちろんあえて、

The weather got cold.
天気が寒くなった。

としてもいいですが、その代わりに【 it 】を使うことができます。文章自体に「それ」は現れませんが、本当の意味では「無意味」ではないんですね。

理由②|英語は必ず主語がいる

英語の基本を学んだ人は、文型SVOC(M)って聞いたことあるはずです。この文法は、中学2年生で学びます。その中でも学習するように、命令文以外の英語は、基本的に必ず主語(S)をつけます。

この場合は、主語の「何か」の代わりになる【もの】が必要なんです。そうでないと「Get cold! (寒くなれ!)」なんて、魔法の呪文みたいな意味になっちゃいますから。

理由③|言葉の特徴の違いがある

発想を逆転させて、考えてみてましょう。
和訳をするということは、より自然な日本語にするということです。

「それは寒くなりました。」って不自然な日本語ではありませんか?

主語を省略したほうが自然な日本語になります。だから「それは寒くなりました。」は、そもそも国語的にバツなんです。

他言語と比べて日本語は主語を省略しがちなので、この形式主語の【 it 】は、日本人にとって苦手な文法になったのかもしれません。

だから、違和感がモヤモヤっと残るんです。また、【 it 】の詳しい使い方は、英語構文などで深く学習できますよ。それにしても「ない」ものをつけるって難しいですね。

結論

英語と日本語の間に、言葉として特徴の違いがあるから。

そのため、基礎英語を学んでいる時点では「天気、時、距離などの【 it 】は訳さない」と覚えてしまうことがシンプルで理解しやすい。

このように、言語を通してお互いの文化の違いを楽しめるといいですね。たくさん英語に触れて、少しずつ英語らしい言葉の言い回しにも慣れていきましょう!

📖Advanced 形式主語のitとの違い
形式主語のit(仮主語)は、後に「意味上の主語」が不定詞、動名詞、名詞節(that節)として現れ、主語が長くなり過ぎないよう文全体を整える役割を果たします。なので、主語を書き換えることができます。それに対して、非人称のitは、文自体にitが指すものが現れず、形だけ主語に置かれるitのことを指し、主語を書き換えることができません。

In the Tent クイズ


Basic かんたん

Intermediate ふつう

Advanced むずかしい

いかがでしたか。英語多読で効果的な英語学習をしましょう。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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【ORT Level 1+】#45 The Bag in the Bin のお話。

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